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2022年度 第2回 干潟観察会

第2回干潟観察会が行われたのは、広島デルタを流れる6河川の最も東側を流れる猿猴川の河口です。市内陸地部で唯一自然海岸が見られる場所で、貴重な場所です。広島市民として、ぜひ知っておいてほしい場所ですので、毎年ここを観察地として含めています。
今回は、近隣の向洋本町子供会から17名(大人6名、子ども11名)の参加があり、地元の自然を知りたいという熱意にあふれた方々がおいでになりました。

開会式でガイダンスのあと、中学生の女子が諸注意の紙芝居をやってくれました。
今回は広々とした場所ですのでグループに分けず、思い思いに生きものたちと触れ合ってもらいました。普段水中に没しているマツダ大橋の橋脚ですが、今日の最低潮位が17㎝と低く、昨年に引き続いて歩いて周回することができました。後日、この付近を通った時に、あの橋脚を歩いて回ったという記憶がよみがえり、改めて今日の潮の低さを認識することになるでしょう。


岩に産み付けられたカラマツガイの卵のうが、ちょうどバナナの形と色をしていて印象的だったようです。またイボニシが、黄色いカプセルのような卵のうを岩肌にびっしり産み付けていたのも観察できました。圧巻はスナガニ堀りで、なかなか大人でも掘り出せませんが、日ごろカニの研究をしている小・中学生の女子スタッフ2人が、苦も無く取り出し、参加者をあっと言わせました。
その後、主催者が準備した魚のアラやカキに内蔵を干潟に点々と置きました。そうすると、いつのまにか泥の中にかくれていたアラムシロ(小型の巻貝)がその匂いに引き寄せられて集まってきます。スカベンジャーとしての働きを目の当たりにし、参加者はじっと見入っていました。


わずか1時間半でしたが、そのあいだに、たくさんの生きものたちがいて、それぞれの働きをしていたり、生活をしていたりするのを実感してもらえました。
事後、参加者からいくつかメールをいただきました。「子どもがたいへん喜び、また次回も行きたいと言っています。予定を教えてください。」「タマシキゴカイの卵のうを少し持ち帰り、顕微鏡で見たところ、小さな幼生が見えました。」「身近なところにこんなに豊かな自然があることを教えていただき、ありがとうございました。」


 今回は、RCC(中国放送)から観察会の様子を報道したいとのことで、最初から最後までカメラが入っていました。放送は、5月27日(金)の RCCテレビ「ランキンLAND!」の中の、「海魅人に会いたい」コーナーで紹介されました。

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