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2022年度 第4回 干潟観察会

この観察会では、ウミホタルを採取するトラップを自分で作ってきてもらいます。コーヒーのビンのふたに直径5ミリメートルほどの穴をたくさん空け、長いひもをくくり、さらには、エサも自分なりに工夫して持ってきていただくのです。中には、10個も作ってきた人もいました。こんなにハードルが高いのに、年々参加者が増えてきているのが不思議です。

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離島での夜の開催ということで、全員がマイカーでの参加となり、しかも終了時刻には本土へ戻るフェリーの最終便が出た後であることから、毎回フェリーの臨時便を貸し切って開催しています。数年前まではそれでよかったのですが、ここ数年は参加者が増え常に28台のフェリー乗車定数を超える状況です。定数に達した後でお申し込みの方には、夜の陸路で江田島を逆方向に南下し、早瀬大橋、音頭大橋を渡り、呉市内を横断して広島に帰ってもらうという大変な状況です。陸路でもよいから参加したいという車が17台ありました。


オリエンテーションの後、桟橋に進み、思い思いにトラップを海底に沈めてもらいます。これで40分ほど放置しますが、その間に砂浜に移動して夜の浜辺の生きものを観察します。途中、例年だとアカテガニがたくさん産卵のために山から下ってきて崖や岩場に点々とみられますが、今回は大潮の日を逃したため、下りてきているアカテガニはわずか数個体でした。
浜では、夜行性のスナガニがたくさん出歩いていました。逃げ足が速いので、こどもたちはキャーキャー言って追いかけています。打ち上げゴミをひっくり返すと、やはり夜行性のハマダンゴムシがのそのそと出てきます。また、本土側ではほとんど見られないヒゲナガハマトビムシもピョンピョンと現れました。


40分ほど散策したのち、もとの桟橋に戻ります。気の早い人はさっさとトラップを引き上げて、きゃーキャー言っています。実はウミホタルは刺激を与えないと光らないので、何も採れなかったとがっかりしている人も見受けられましたが、よくよく見つめると、瓶の中でミジンコのようなものがわんわん泳ぎ回っていました。
たくさん捕れたビンの持ち主に許可を得て、採れた中身いっせいにすべて海面に放り投げると、一面が満点の星の中の天の川のように光り、「キャー」という感動の声が上がりました。今年はなぜか豊漁でしたので、桟橋のあちこちでこの海面でのイベントが盛り上がりました。

多くの方に、新たな自然に対する認識をもっていただいたこととおもいます。
 

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